「イン・ザ・シブヤシティ」壮大なひとりごと
時は2019年10月14日、COMIC SPARKにて「イン・ザ・シブヤシティ」というタイトルで小説を出しました。
クレリリ初参加のくせにキャラクターがほとんど出ない小説本で参加というチャレンジャー精神については褒められたい。
シブヤのモブがメインの小説本なんですが、初めて一人で作った本ということもありかわいくて仕方ないので、かなり時差があるけれど内容について少しだけ話をさせてください。
酒を飲みながら書いているのでかなり読みにくい自己満足な記事なので切り捨てごめん!!!
・そもそも
この本を書こうと思ったのはこのツイートがきっかけでした。
FlingPosseのファンの田舎の女の子がStellaを聴いて、「シブヤで流星がみたい!」と思って上京してくるんだけど、いざ来てみたら街がキラキラで、星なんて全然見えなくて、「ハハ、ないじゃん、流星」って言いながら駅前ビジョンに手を伸ばす話書けそう(???)
— 色彩🎤 (@iroironing) 2019年4月24日
このあとに細々書き始めたら有能なフォロワーが今後のヒプオンリーの日程を教えてくれたので勢いで10月に申し込みこの話を本にすることになりました!!その説は感謝してます!!!
・登場人物たち
この本のあらすじは以下のとおり。
「アキくん、この間ビルから飛び降りたって本当?」
飛び降り自殺を図った大学生アキ。しかし彼はそのことを全く覚えていなかった。死にたい理由も特になく違和感を感じる彼であったが、そんな中、同じ大学の三原愛子に誘われFlingPosseのライブに行くことになり…
Stellaを聴いたときから思っていた。
シブヤから見える星はどんな星なのだろうと。
田舎の女子高に通うサキは、FlingPosseに憧れて夏休みにシブヤに行くことを決意した。偶然にもその日はFlingPosseのライブの日と重なっており…
ふたりの運命が今、シブヤで巡りだす―
ちょっとこのあらすじを書いたときおもしろそうすぎてあらすじ書きの天才か?と思った。(過大評価)(彼がなんで自殺をはかったのか?その謎は本編で明かされるかと思いきや明かされないというなんとも読者の期待を裏切る内容となっている。あらすじを無駄に面白く書きすぎてすみませんでした…。)
この通り、この話には前述の"田舎の女の子"以外にも大学生アキが登場します。
彼らはとりわけ特別ではない普通の人、いわゆる“モブ”である。
アキはコンビニバイトでゼミの課題に追われながら気になる女の子と懇ろな関係になりたいだけの普通の大学生、サキはゆるゆるな美術部所属でFlingPosseのファンの田舎の高校1年生。
本編は8章で構成されていて、アキ視点の話とサキ視点の話が交互に進んでいく。(ちなみに、アキとサキ、名前が一文字違いだけど特に意味はない)
それぞれの話には、彼らの近しい人物が一人ずつ出てくる。
アキが想いをよせる女子大生・三原愛子。
サキと同じ美術部の友人のりっちゃん。
も〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜最初はそんなつもりなかったのに書いてるうちにこの二人のことが好きで好きで堪らなくなってきまして。
執筆中、一人称のキャラクターにめちゃくちゃ感情移入しながら書くから書いている間本当にこの二人のことが好きで好きでたまらなかった。
三原愛子はグレージュに染めた長い髪をゆるく巻いていて、大学には黒とかグレーの服をよく着てきていて、たぶん3ホールの黒いドクターマーチン履いてるんですよ。秋にはくすんだピンクのネイルをしてそんで目の下にもローズのアイシャドウ入れてるの。そんな感じです。
赤みをさした上と下の瞼の上に綺麗にマスカラが塗られたまつげが伸びていて、彼女が首をかしげると花のようないい香りが髪の毛から香ってきて・・・そんな感じです。(これを書いてるだけで恋かな?ってくらいドキドキしてきた)
アキも本音を言えばそんな彼女のことがかわいくてたまんなくて、好きで好きでその長い髪にやわらかそうな胸に顔をうずめて思い切りにおいを吸い込みたいそんな気持ちだったと思うんですけど、彼はかっこつけなのでそんなことはしないんですよ・・・・・・・・・そんな感じです。
本当に本編を書いている間ずっとそんな感じで彼女に恋をしていてつらかった。本当につらかった・・・。
つづいてりっちゃん。
いやあ~~~~~~~~りっちゃんのことめっちゃ好き・・・。
幽霊部員も多いゆるゆる美術部の中で熱心に活動をしているセミロングの黒髪の女の子。中学生の時も美術部だったようで、絵が上手で、サキは彼女に世話をやいてもらいながら絵を描くのが少しずつ楽しくなっていきます。
となりで絵を描きながら、話しかけると答えてくれるけど絶対にこっちを見ないりっちゃんの横顔、もはや思い出のような初恋のような、そのくらい淡く鮮烈に私の瞼の裏に焼き付いている。
りっちゃんにとってサキは間違いなく大切な友達で、でもそれ以上に、いや、それ以上にというよりはそれとは別物でりっちゃんにとって絵はとても大事で、私には想像もつかないような執着が彼女の中にはあったんじゃないかなあと思っています。
そんなに夢中になれるものがあるりっちゃんは、サキにとってはうらやましくて、輝いていて、時に妬ましかった。
サキがシブヤに行きたいと思ったのも、そういう妬ましさというか、焦りみたいな感情が根底にあったんじゃないかな~なんて思っています。
この二人の今後を二次創作するとしたら(?)、サキは地元の国立大学(経済学部か社会学部)に合格し、りっちゃんは都会の美大に行くことになって、卒業するときにやっとフォローし合ったTwitterで、サキは彼女がだんだん有名になって華やかな世界に近づいていくのを、星座をなぞるような気持ちでただただ見ているんだろうなあっていうそんな感じです・・・。
自分で書いたキャラクターたちに対してこんなこというのもあれだけど、この二人百合としてめっちゃいい・・・。
・当初の予定では
サキは初めに引用したツイートのとおり、設定はあまり変わっていないんですが、アキは書きながらかなり変わりました。
一番最初はコンビニ店員じゃなくてキャバクラのボーイの設定だったけどキャバクラがどういうところか分からずに挫折した。そこで働いてるキャバ嬢がアメムラの友達って設定もあったけど見事になくなった。
キャバクラのボーイを諦めてから、次に採用しようと思った設定は夢破れかけのバンドマンで、音楽で生きていけないと分かって自殺しようとするけど助かってしまい、ひょんなことからFlingPosseのライブをみることになり、そして「俺は、この悪い夢を見るためにまだ息をしているのかもしれない」みたいなモノローグが入るところまで妄想したけど夢破れたバンドマンに憑依できなかったのでやめた。
そしてありきたりなコンビニバイトの大学生という設定が採用されたけど、結果的になんともモブらしくて非常に良かったと思う。
でもアメムラの友達のキャバ嬢の話は機会があれば書きたい気持ちはある。
・シブヤという街
そもそもなんでこんな本書こうと思ったんだろうってことなんだけど、なんていうかさ~~シブヤ、キャラクターが好きなのももちろんなんだけど、なんていうか、シブヤを感じてえ~~~みたいな気持ちがあったんですよね
なんか、シブヤの街の音とか、知らない人の話し声が飛び交って雑音になるのとか、街の光で目が回りそうとか、アメムララムダとすれ違ってるかもしれないとか、スクランブル交差点でたくさんの人の人生が交差してく、そのたくさんの中に私もあなたもフリングポッセもいるんじゃないの!?みたいなそういうのを感じたかった
そういうのが書けたかはわかんないけど、そういうのをほんの少しでも体感してもらえてたらめちゃくちゃハッピーです。
読み返すとむちゃくちゃ誤字あるし、言い回しが気持ち悪いとこもあるけど、正直だきしめて眠りたいくらい自分の本がかわいい!!!!
かわいさあまって部数を刷りすぎ、まだ在庫が死ぬほどあるので買ってください。BOOTH(https://iroironing.booth.pm/items/1617851)で通販中です!
シブヤが好きだ~~!!!シブヤシティに愛を込めて!!